鉄製フライパンで作る山芋のシンプルなお焼き

 鋳物の鉄製フライパン(スキレット)は、そのままテーブルに出しても絵になります。そんな使い方の私の一番のオススメは、山芋のお焼きです。私の鉄製フライパンは「長く付き合う鉄製のフライパンと中華鍋」を御覧ください。
 山芋のお焼きは北九州では居酒屋の定番メニューになっていたりします。卵、小麦粉、出汁を入れたり、居酒屋ごとに手の込んだ特徴があって、それはそれで美味しいのですが、私のオススメは、すりおろした山芋だけをそのまま蒸し焼きにするシンプルなお焼きです。それでは作り方をご紹介しましょう。

山芋をすりおろす

 下の写真の山芋は649gです。すりおろしたものは、500ccのボールいっぱいになりました。私のフライパンでは、もう100〜200gくらい多くても、問題ないかもしれません。山芋の量は、何人で食べるかや、フライパンの大きさに合わせて調節してください。
 山芋の皮を向いてすりおろすところ、これがこの料理の一番大変なところです。腕が疲れてきますが、これができればあとは簡単です。少し休みながらでも、なんとか頑張りましょう。

フライパンに油をひき、高温にする

 フライパンに油をひき、強火で高温にします。鉄製フライパンで焼き物をするときのコツです。こうすることで、材料を入れた瞬間にそれが焼けて固くなることで、フライパンへのこびりつきを防ぐことができます。

すりおろした山芋をフライパンに入れて蓋をし、弱火にする

 すりおろした山芋をフライパンに入れたら蓋をし、弱火にします。蓋をして弱火として、じっくりと蒸し焼きにします。様子を見るために蓋を開けたくなりますが、ぐっと我慢します。

 ちなみに写真の蓋は、フライパンを買った後で、ホームセンターで買ってきたものです。金属で縁取りがしてあり、少し大きく、密閉できない状態でした。そこで一か八かペンチで縁取りの金属を外してみたところ、ガラスの縁が丸く処理してあり、手を切ったりする心配のない形状で、しかもフライパンにぴったりだったので、ラッキーでした。この蓋、金属の縁取りが取ってあるので洗いやすいです。ですので、フライパンの蓋としてだけでなく、中華鍋でも落し蓋的に活用しています。
 私のように、後から蓋を買ってきて、ピッタシになるように試行錯誤するのもありかと思いますが、これから鉄製のフライパンを買われる方は、とりあえずは蓋付きのものを選ぶのが無難と思います。

15〜20分、火が入るのを待つ

 卵や小麦粉を入れていないので、火が入ってもかなりゆるいです。途中でひっくり返したりはできません。全体に火が入るまで、15〜20分待ちます。蓋を開けずにどうやって火の入り具合を判断するのか?ポイントは匂いです。焼き上がってくると少し焦げる匂いがしてきます。そしたら蓋を開けて、少し裏をのぞいてみてください。ほどよいきつね色であればOKです。
 もし、真ん中付近が少しゆるいようであれば、蓋を開けたまま、もう少し火にかけてください。真ん中付近が固まってくれば完成です。真ん中が少しゆるくても、裏面が焦げ付きそうになったら、そこで終わりにしてください。山芋はもともと生でも食べられますので、これで良しとしましょう。

そのままテーブルに出す

 鉄製の鋳物のフライパン(スキレット)、そのままテーブルに出しましょう。ただし、熱いので鍋敷が必須です。うちで使っているのは手作りのものです。本棚を作った桐の残材を、八角形に切りました。丸くしたいところでしたが、ノコギリでは難しいのでこの形で妥協しました。熱いフライパンをのせるので、塗装はせず、コンロの火で少し炙って使い込んだ風合いを出したつもりですが、女房殿には不評でした・・・。ちなみに丸い形状の焦げた後は、熱いフライパンをのせたことでついたものです。

好みのトッピングで楽しみましょう

 お好みでそのまま、ポン酢に鰹節と青のり、ポン酢の代わりにお好み焼きソースとマヨネーズなど、お好みのトッピングで楽しみましょう。私の娘はきつね色になった部分をそのまま食べるのも大好きです。冒頭の写真の小皿に入っているポン酢は、以下の材料を混ぜて作った自家製です。もちろん、市販のものが手元にあれば、それで構いません。

 自家製ポン酢の配合
  ①醤油:大さじ1
  ②お酢:大さじ1
  ③水:大さじ1
  ④野菜ブイヨンの顆粒:少々

 冒頭の写真のお好み焼きソースは、女房殿のオススメのHIKARIのものです。醸造酢は国内産米100%の純米酢、醤油は国産の有機原料を使った本醸造醤油、国産の新鮮なカキを自己消化酵素で分解したオイスターエキス、日本近海で獲れたイカと食塩だけを原料として熟成発酵させた魚醤、天然醸造の本格みりん、砂糖は黒糖および粗糖、食塩は天日乾燥の原塩、香辛料は胡椒、ナツメグ、丁字、ローレル、桂皮等の原形及び粉末を使用しているという、保存料、化学調味料、カラメル色素は使っていないこだわりの一品です。
 松田のマヨネーズも女房殿のオススメのこだわりの一品です。薬品による抽出をせず昔ながらの圧搾絞りをしたなたね油、平飼い、安全な餌で、有精卵を生む環境で育てた鶏の卵、アルコール添加無しで時間をかけて発酵させて作ったりんご酢、海水を濃縮したミネラル豊富な自然海塩「海の精」、混じりけのない純粋国産蜂蜜、無添加香辛料で作られたものです。
 シンプルな料理ですが、素材の奥深い味わいを楽しむことのできる料理かと思います。ぜひ皆さんにも堪能していただきたいと思います。 

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