シソの実の醤油漬けと塩漬けの作り方

 秋になるとシソの葉は固くなってきて、あまり食べられなくなってきます。ですが白い花が咲き、実が食べられるようになります。定番は天ぷらですが、そんなにたくさん食べられるものではありませんし、楽しめる期間は短いです。本命は醤油漬けと塩漬けです。この作り方をご紹介しましょう。

シソの実を収穫

 まずはしその実を収穫します。白い花がついているものはまだ早いです。色が黒っぽくなってきているものは、遅いです。緑色がきれいなものを収穫します。

シソの実をばらす

 しその実をばらします。上のほうからしごくようにすることで、きれいにばらけます。逆だとばらけません。指にシソのあくがついて深緑色になっていき、結構染み込んで、ちょっと手を洗ったぐらいでは落ちなくなります。気になる方は、ビニール手袋をすることをお勧めします。

シソの実を洗う

 しその実は水で洗います。がくの部分がばらばらになって水に浮いています。食べられるのですが、いまいちきれいではありませんので、手についたりしたものは捨てます。

シソの実を30秒ゆでる

 私はあくが抜けた方が美味しいと思うので、水を沸騰させてからシソの実を投入し、30秒くらいゆでます。ですが、多少のあくは感じても、シソの実の風味を最大限に楽しみたい場合は、シソの実を一晩水につけることでも良いようです。色合いも沸騰した場合は少し黒っぽくなりますが、水につけるだけの方がきれいな緑色に仕上がります。これは好き好きかと思います。

水気を切る

 水分があると、醤油漬けの場合はその分、塩分濃度が下がり、腐りやすくなります。ざるにあけて水分を切るだけでなく、ペーパータオルなどを押し付けて水分を取るようにします。
 塩漬けにする場合は、塩を加えるときに、付着している水分も含めて重さをはかり、その重さに対して塩を加えるので、水分があるからといって、漬物の塩分濃度がさがるということはありません。塩漬けの場合は、付着している水分に対してそんなに神経質になる必要はありません。

醤油漬け

 醤油漬けは簡単です。しその実を瓶に詰め、醤油をひたひたに入れるだけです。
 ただし、数日たつと、シソが醤油を吸収するせいか、実の一部が醤油の上に出てきます。この状態になると、たぶん酪酸菌が元気になり、シンナー臭が出てきてしまいます。なので、実が醤油の中に完全に隠れるように、醤油を追加します。

塩漬け

 塩漬けはしその実(付着している水の重さも含める)の15%の重さの塩をまぶします。しっかり混ぜた後、瓶詰めします。
 15%の塩を加える方法は、まず、ボールなどの入れ物を測りにのせて、ゼロリセットします。次にシソの実を入れ物に入れて、シソの実だけの重さを測ります。例えばそれが100gだったとすると、100g×1.15を計算します。計算結果は115gなので、はかりの指示が115gになるまで塩を加えます。
 シソの実と塩はよくかき混ぜ、瓶に詰め込みます。最後にシソの実が浮き上がってこないように、ラップを瓶の大きさに合うように折って詰め込み、ふたをしっかりしたら完成です。